新年の挨拶は日本の大切な文化ですが、喪中の場合はどのように対応すればいいのか迷うことも多いですよね。
本記事では、喪中の基本的なマナーや年賀状の対応、お正月の過ごし方について詳しく解説しました。喪中でも適切に新年を迎えられるよう、ぜひ参考にしてください。
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喪中の新年挨拶はどうする?基本マナーと考え方
喪中とは?新年の挨拶を控える理由
喪中とは、家族や親族が亡くなった際に、一定期間喪に服し、祝い事を控える習慣のことです。日本では、故人を偲び、静かに過ごすために、正月の「おめでとうございます」といったお祝いの言葉を避けるのが一般的です。これは、故人を敬い、遺族の気持ちに寄り添うための大切なマナーとされています。
喪中に新年の挨拶を控えるのは、日本の伝統的な考え方に基づいています。お正月は、新しい年を祝う行事であり、祝いの気持ちを込めた「おめでとう」という言葉を交わすのが一般的です。しかし、喪中の期間中は故人を偲ぶ時間とされるため、そうした祝いの表現は控えるべきとされています。
ただし、喪中であっても日常の挨拶自体が禁止されるわけではありません。「今年もよろしくお願いいたします」「良い一年になりますように」といった表現なら問題なく使えます。新年の挨拶をしないこと自体がマナー違反になるわけではないため、相手に配慮しながら適切に対応することが大切です。
喪中の期間と適用範囲は?
喪中の期間は一般的に故人が亡くなってから1年間とされていますが、正式な決まりがあるわけではありません。親族の間柄や地域の風習によっても異なるため、家族間で話し合って決めるのがよいでしょう。
以下は一般的な喪中の目安です:
故人との関係 | 喪中の目安期間 |
---|---|
配偶者 | 12ヶ月〜13ヶ月 |
両親 | 12ヶ月 |
子供 | 6ヶ月〜12ヶ月 |
兄弟姉妹 | 6ヶ月 |
祖父母 | 3ヶ月〜6ヶ月 |
ただし、喪中の期間が終わった後も、遺族の心情を考慮して、お祝い事を控えめにするケースもあります。個人や家族の考え方によって変わるため、無理をせず、自分たちに合った対応をすることが重要です。
「おめでとう」はNG?使える表現とは
喪中の新年の挨拶では、「おめでとうございます」という表現は控えるのがマナーとされています。では、代わりにどのような言葉を使えば良いのでしょうか?
使える表現の例:
- 「昨年はお世話になりました。本年もよろしくお願いいたします。」
- 「新しい年が良い一年になりますように。」
- 「寒い日が続きますが、ご自愛ください。」
- 「今年も変わらぬお付き合いをよろしくお願いいたします。」
このように、お祝いの意味を含まない言葉を使うことで、相手への配慮を示すことができます。特にビジネスシーンでは、フォーマルな言い回しを選ぶことが望ましいです。
親族が喪中で自分は?対応のポイント
例えば、親が亡くなった場合、子どもである自分は喪中となりますが、兄弟姉妹や配偶者の家族には適用されるのでしょうか?喪中の範囲は基本的に「故人の直系親族」が対象ですが、同居していない親族の場合は、必ずしも喪に服する必要はありません。
もし、自分が喪中でも職場や友人と接する際に「おめでとう」と言われた場合、無理に否定する必要はありません。笑顔で「ありがとうございます」と返すのも一つの方法です。逆に、相手が喪中である可能性も考えて、新年の挨拶をする際には配慮が求められます。
喪中はがきを出していない場合の新年の対応
喪中の場合、年賀状を送らず「喪中はがき(年賀欠礼状)」を12月初旬までに出すのが一般的です。しかし、事情があり出していない場合、年賀状を受け取ることもあるでしょう。その際の対応としては、以下の方法が考えられます。
- 寒中見舞いを送る
年賀状の代わりに、1月7日以降(松の内が明けた後)に「寒中見舞い」を送るのが適切です。寒中見舞いでは、喪中であったことを簡単に伝え、新年のご挨拶を控えた理由を説明します。 - お礼状を送る
もし寒中見舞いを送る時間がない場合は、簡単なお礼状やメッセージを送ることも一案です。「年賀状をいただきありがとうございました。喪中のため新年のご挨拶を控えさせていただきましたが、本年もよろしくお願いいたします。」といった文章で十分です。 - 口頭やメールで対応する
親しい友人や職場の同僚であれば、直接「昨年、身内に不幸があり、新年のご挨拶を控えました。本年もよろしくお願いいたします。」と伝えれば問題ありません。
喪中だからといって極端に気を遣いすぎる必要はありませんが、相手への配慮を忘れず、適切な方法で対応することが大切です。
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喪中のときの年賀状・寒中見舞いの書き方とマナー
喪中はがきを出す時期と書き方の基本
喪中はがき(年賀欠礼状)は、年賀状を控えることを知らせるために送るものです。一般的に、11月から12月上旬までに相手に届くように送るのがマナーとされています。
喪中はがきを送る目的
- 自分が喪中であることを知らせる
- 新年の挨拶を控えることを伝える
- 相手に年賀状を出さないよう配慮を促す
喪中はがきの書き方のポイントは、簡潔で丁寧に伝えることです。以下のような構成が基本となります。
喪中はがきの文例
【文例1:シンプルな例】
喪中につき、新年のご挨拶を失礼させていただきます。
今年○月に○○(続柄)が永眠いたしました。
皆様には昨年同様変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
【文例2:フォーマルな例】
本年○月に○○(続柄)が逝去いたしましたため、年末年始のご挨拶を控えさせていただきます。
皆様には本年も大変お世話になり、心より御礼申し上げます。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
喪中はがきには「おめでとう」などの祝いの言葉を含めず、淡々とした表現にするのがポイントです。また、差出人の名前と住所は忘れずに記載しましょう。
もらった年賀状への返信マナー
喪中はがきを出しそびれた場合、年賀状が届くことがあります。その際は、そのまま放置せず適切に対応しましょう。
対応方法としては以下の3つが考えられます。
- 寒中見舞いで返信する(1月7日~2月4日までに送る)
- 電話やメールで一言お礼を伝える
- 対面で会う機会があれば口頭で伝える
寒中見舞いの返信例
【文例1】
年賀状を頂きありがとうございました。
実は本年○月に○○(続柄)が永眠し、喪中のため年始のご挨拶を控えさせていただきました。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛くださいませ。
【文例2】(ビジネス向け)
ご丁寧な年始のご挨拶をいただき、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
寒中見舞いは、年賀状の代わりに送るだけでなく、相手の健康を気遣う意味も込めることができます。
寒中見舞いの書き方と送るタイミング
寒中見舞いは、松の内(1月7日)が過ぎてから立春(2月4日頃)までの間に送ります。内容としては、寒さを気遣う言葉を添えつつ、年賀状を出せなかったお詫びや感謝を伝えるとよいでしょう。
寒中見舞いの例文
【例1】親しい友人宛て
寒中お見舞い申し上げます。
年賀状をいただき、ありがとうございました。
実は昨年○月に○○(続柄)が他界し、喪中のため年始のご挨拶を控えさせていただきました。
寒さ厳しい折、どうかお体を大切にお過ごしください。
【例2】ビジネス関係者宛て
拝啓 寒さ厳しき折、皆様におかれましてはご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、本年○月に○○(続柄)が逝去いたしましたため、年始のご挨拶を失礼させていただきました。
いただきましたご厚情に深く感謝申し上げます。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
喪中はがきを出せなかった場合や、年賀状をもらってしまった場合には、寒中見舞いを送ることで礼儀を尽くすことができます。
喪中のときのLINE・メール挨拶の注意点
最近ではLINEやメールで新年の挨拶を交わすことも増えています。喪中であっても、形式にとらわれず簡単に伝えられるため便利です。しかし、相手の気持ちを考慮しながら文面を考えることが大切です。
NG例
❌「新年あけましておめでとう!」(祝いの言葉を含む)
❌「お正月楽しんでる?」(明るすぎる表現)
適切な表現例
✅「昨年はお世話になりました。本年もどうぞよろしくお願いします。」
✅「寒い日が続きますが、お体に気をつけてお過ごしください。」
特にビジネス関係の方には、簡潔で丁寧な表現を心がけましょう。
喪中時のビジネスメールの書き方と例文
仕事関係の相手に対しては、年始の挨拶をしないのも不自然です。しかし、喪中であることを考慮しながら、適切な表現を選ぶことが大切です。
ビジネスメールの例文
【例1】一般的なビジネス挨拶
件名: 本年もよろしくお願いいたします
○○株式会社
○○様
昨年は大変お世話になり、誠にありがとうございました。
本年も変わらぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。
貴社のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます。
【例2】喪中を伝える場合
件名: 新年のご挨拶に代えて
皆様におかれましては、穏やかに新年をお迎えのことと存じます。
さて、私事で恐縮ですが、本年○月に○○(続柄)が逝去いたしましたため、年始のご挨拶を控えさせていただきます。
本年も変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
ビジネスでは、簡潔かつ丁寧にまとめることが重要です。相手の立場を考えながら、適切な言葉遣いを心がけましょう。
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喪中でもできる新年の挨拶と過ごし方
喪中の正月の過ごし方:していいこと・ダメなこと
喪中の期間は、新年のお祝いを控えるべきとされていますが、すべての行事が禁止されるわけではありません。どこまで慎むべきかは、家族の考え方や地域の風習によっても異なります。
しても良いこと
✅ 普段通りの生活をする(通常の家事・仕事)
✅ 年末年始の親族との交流(静かに過ごす程度ならOK)
✅ 日常的な買い物や外出(華やかすぎるイベントは避ける)
避けるべきこと
❌ 新年を祝う行為(「おめでとう」と言う、派手な飾りつけをする)
❌ おせち料理やお雑煮を食べる(祝いの食事とされるため)
❌ 鏡餅や門松などの正月飾りを飾る
❌ 新年会や初詣など、祝いの雰囲気が強いイベントに参加する
特に、「新年を祝う気持ちを表に出さない」ことが大切です。しかし、身内だけで静かに集まり、故人を偲ぶ形での団欒は問題ありません。
初詣や初売りはOK?喪中の過ごし方のルール
「喪中に初詣に行ってもいいの?」と疑問に思う人は多いでしょう。これは、神道と仏教で考え方が異なります。
初詣のルール
- 神社への参拝は避けるのが一般的(神道では、死を「穢れ」とするため)
- 寺院への参拝は問題なし(仏教では、喪中でもお参りできる)
- 七福神巡りなどは控えめにする(お祝いの要素が強い行事のため)
初売りや福袋について
お正月の初売りや福袋の購入については、厳格な決まりはありません。しかし、喪中であることを考えると、大々的に楽しむのは控えめにしたほうが良いでしょう。特に、親族と一緒に過ごす場合は、周囲の意向を尊重することが大切です。
親戚・友人との年始の付き合い方
喪中であっても、年始に親戚や友人と会う機会はあります。その際は、お祝いの言葉を避けながら、気持ちを伝えることが重要です。
親戚への対応
- 「おめでとうございます」は言わず、「本年もよろしくお願いいたします」と伝える
- 正月の集まりに招かれた場合は、事前に「喪中のため失礼します」と伝える
- お年玉は渡しても問題なし(袋のデザインを控えめなものにする)
友人への対応
- 友人同士の新年会やパーティーには参加を控えるのが無難
- どうしても参加したい場合は、静かな雰囲気の場を選ぶ
- 会話の中で「今年は喪中なんだ」と一言伝えると相手も配慮しやすい
無理に明るく振る舞う必要はなく、相手に理解してもらうことが大切です。
神社・仏閣への参拝はしてもいい?
前述のとおり、神社への参拝は神道の考え方では避けるべきとされています。これは、神道において「死」が穢れと考えられるためです。一般的に、忌明け(四十九日)が過ぎていない場合は、神社への参拝を控えるのがマナーとされています。
一方、仏教寺院への参拝は問題ありません。お墓参りや、故人を供養するための寺院訪問はむしろ推奨される行為とされています。
もし、どうしても初詣に行きたい場合は、寺院への参拝を選ぶのが無難でしょう。
喪中におすすめの過ごし方と心構え
喪中の期間は、故人を偲びながら静かに過ごすのが基本です。しかし、あまりにも厳格にルールを守ろうとすると、かえってストレスになることもあります。無理のない範囲で、落ち着いた年末年始を過ごすことが大切です。
喪中のおすすめの過ごし方
✅ 家族で故人の思い出を語る
✅ 写真を整理してアルバムを作る
✅ 読書や映画鑑賞など、静かに過ごせる趣味を楽しむ
✅ 温泉旅行や自然の中でのリフレッシュ(お祝いムードの少ない場所を選ぶ)
「喪中だから何もしてはいけない」と考えるのではなく、自分にとって穏やかで、心を整えられる時間を大切にすることが何より重要です。
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喪中のときの結婚・出産・引っ越し報告はどうする?
結婚報告はしてもいい?適切なタイミングとは
喪中の期間中に結婚をした場合、結婚報告をするタイミングには慎重な配慮が必要です。結婚自体は人生の大きな節目ですが、喪中は「祝いごとを控える期間」とされているため、結婚式や報告のタイミングは慎重に考えるべきでしょう。
結婚報告のタイミング
- 身内への報告:四十九日が過ぎた後なら問題なし(ただし、家族と相談)
- 友人・知人への報告:喪が明けた後(一般的には1年後)を推奨
- 職場への報告:業務に関わる場合は、必要に応じて適宜報告
特に、年賀状やSNSでの結婚報告は控えたほうがよいでしょう。報告する際は、直接会ったときや電話・手紙を利用して、慎重に伝えるのがマナーです。
喪中に結婚式を挙げてもいい?
結婚式を挙げるかどうかは家庭の考え方や地域の風習によりますが、一般的には喪中期間中の結婚式は避けるのが通例です。もしどうしても行う場合は、以下の方法を検討するとよいでしょう。
✅ 神前式ではなく、人前式や仏前式を選ぶ(神前式は神道の関係でNG)
✅ 家族だけの食事会やフォーマルな報告会にとどめる
✅ 四十九日が過ぎてから、慎ましく挙げる
無理に喪中の期間に結婚式を挙げる必要はありませんので、日程を調整するのが無難です。
出産報告とお祝いのやりとりの注意点
喪中期間中に子どもが生まれた場合、出産報告のタイミングやお祝いのやりとりにも注意が必要です。新しい命の誕生は喜ばしいことですが、故人を偲ぶ期間とのバランスを考える必要があります。
出産報告のマナー
- 親族や親しい友人へは、四十九日以降に報告するのが無難
- 年賀状での出産報告は避け、寒中見舞いなどで報告するのがベター
- SNSでの発信は慎重に。特に喪中の家族や親族に配慮すること
お祝いの受け取りはOK?
基本的に、出産祝いを受け取ること自体は問題ありません。ただし、「祝いごとを控える」という喪中の考え方から、親族によっては快く思わないケースもあります。その場合は、いただいたお祝いへの返信を慎重にする必要があります。
出産祝いの返信例(喪中を理由にする場合)
「このたびは、心のこもったお祝いをいただき、誠にありがとうございました。
実は身内に不幸があり、喪中につき盛大にお祝いすることを控えておりますが、
温かいお気持ちに深く感謝申し上げます。」
このように、感謝の気持ちを伝えつつ、控えめな表現を心がけることが大切です。
引っ越し報告や新年の挨拶はどうする?
喪中の期間中に引っ越しをした場合、報告の仕方にも配慮が必要です。通常、引っ越し報告は年賀状と一緒に行うことが多いですが、喪中の場合は異なる方法を検討しましょう。
喪中の引っ越し報告のポイント
- 年賀状ではなく、寒中見舞いや個別の手紙で伝える
- 「新年おめでとうございます」などの表現を避ける
- できるだけ簡潔に、控えめなデザインのハガキやメールを使う
引っ越し報告の例文(喪中のため年賀状を控える場合)
「私事ですが、このたび○○へ引っ越しましたので、ご報告申し上げます。
本来ならば年始のご挨拶をさせていただくところですが、喪中のため失礼させていただきます。
今年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願い申し上げます。」
引っ越しの報告をする際も、お祝いの雰囲気を出さず、シンプルな表現にとどめることがポイントです。
喪中にお祝いをもらったときの対応方法
喪中であることを知らない相手から、お祝いの品や年賀状をもらうことがあります。その際、どのように対応すればよいのでしょうか?
1. お礼状を送る
喪中だからといって、お祝いの気持ちに対して無視するのは失礼になります。感謝の気持ちを伝えつつ、控えめな表現でお礼を述べるのがマナーです。
「このたびは温かいお心遣いをいただき、誠にありがとうございます。
実は身内に不幸があり、喪中につき正式なご挨拶を控えさせていただいておりますが、
皆様のご厚情に深く感謝申し上げます。」
2. 受け取るか辞退するか判断する
地域や家庭の風習によっては、喪中の間に祝いごとを受け取るのを避けるケースもあります。もし受け取るのが気になる場合は、丁重にお断りすることもできます。
「お気持ちは大変ありがたく存じますが、現在喪中につき、お祝いごとを控えております。
申し訳ございませんが、お気遣いだけ頂戴いたします。」
このように、柔らかく断ることで、相手の気持ちを尊重しつつ、自分の立場を伝えることができます。
喪中とお祝い事のマナーまとめ
項目 | 喪中での対応 |
---|---|
結婚報告 | 四十九日以降に、控えめな形で |
出産報告 | 喪中が明けてから、または寒中見舞いで |
引っ越し報告 | 年賀状ではなく、個別の手紙や寒中見舞いで |
お祝いを受け取る | 受け取る場合は控えめにお礼を、辞退も可能 |
喪中の間のお祝い事は、周囲への配慮を忘れず、できるだけ慎重に対応することが大切です。相手に誤解を与えないよう、言葉選びにも気を付けましょう。
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喪中に関するよくある疑問Q&A
喪中なのに年賀状が届いたらどうする?
喪中はがきを出していなかったり、相手が知らずに年賀状を送ってきた場合、どのように対応すればよいのでしょうか?
1. そのままにしておくのはNG?
年賀状を受け取った際に、何もしないのはやや失礼にあたることがあります。できれば、寒中見舞いを送るか、お礼のメッセージを伝えるのが適切です。
2. 寒中見舞いで返信する
年賀状の代わりに、1月7日(松の内)以降、2月4日(立春)までに寒中見舞いを送るのがマナーです。
寒中見舞いの例文
寒中お見舞い申し上げます。
先日はご丁寧な年賀状をいただき、誠にありがとうございました。
実は昨年〇月に近親者が他界し、喪中につき年始のご挨拶を控えておりました。
寒さ厳しき折、お体を大切にお過ごしくださいませ。
このように、喪中のため年賀状を出せなかったことを説明し、感謝を伝えるのがポイントです。
3. LINEやメールで返信する場合
相手との関係が親しい場合は、寒中見舞いを送らず、LINEやメールでお礼を伝えるのも一案です。
例文
「年賀状ありがとうございました。実は喪中のため新年の挨拶を控えていました。今年もよろしくお願いします。」
形式にこだわりすぎず、相手に失礼のないように心がけることが大切です。
喪中の人にお年玉を渡してもいい?
お年玉は、子どもへのお祝いの意味を持つため、喪中の場合どうするべきか迷うことがあります。
お年玉を渡しても問題ないケース
- 喪中の子どもがもらう場合(子どもには喪の概念がないため)
- 喪中の人が渡す場合(「お祝い」としてではなく「お小遣い」として渡せばOK)
控えたほうがよいケース
- 近親者が亡くなってすぐの場合(四十九日が明けるまで)
- 喪中の家庭が「お祝いごとは避ける」という考えを持っている場合
ポイント
✅ お年玉袋のデザインを控えめなものにする(華やかな柄は避ける)
✅ 「お年玉」ではなく「お小遣い」として渡すのもアリ
特に、親族間でルールが異なることがあるため、事前に確認しておくのが無難です。
服装や訪問時のマナーはある?
年始に親戚や知人の家を訪問する際、喪中ならではのマナーを守る必要があります。
服装のマナー
- 喪中だからといって喪服を着る必要はない
- ただし、派手な色や華やかなデザインは避ける
- 落ち着いた色合いの服装(黒・グレー・紺など)が望ましい
訪問時の注意点
✅ 「おめでとうございます」は言わず、「今年もよろしくお願いいたします」と挨拶する
✅ 正月飾りがある家でも、特に指摘しない
✅ お年賀の手土産は控えめなものを選ぶ(お菓子やお茶など)
喪中だからといって極端に気を遣う必要はありませんが、相手に配慮した行動を心がけることが大切です。
喪中が明けたら挨拶はどうする?
喪中が終わった後、新年を迎えたときにどのように挨拶すればよいのでしょうか?
1. 喪中が明けたら年賀状を出してもよい?
喪中の期間が終わった後(故人の命日を過ぎた後)は、翌年の年賀状を通常どおり送って問題ありません。
ただし、昨年喪中だったことを伝えたい場合は、以下のような一言を添えるのもおすすめです。
「昨年は喪中につき新年のご挨拶を控えさせていただきましたが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。」
2. お正月の行事に参加してもいい?
喪中が明ければ、通常どおり正月の行事(初詣・おせち料理・新年会)に参加しても問題ありません。ただし、家族の意向によっては控えめにすることもあるため、相談して決めるのがよいでしょう。
喪中が終わった後の気持ちの整理の仕方
喪中の期間を過ごし、いざ明けたとしても、すぐに気持ちを切り替えるのは難しいものです。特に、故人を偲ぶ気持ちは喪が明けたからといって消えるわけではありません。
喪中明けの気持ちを整理する方法
✅ 故人の思い出を振り返る時間を作る(アルバムを見たり、手紙を書く)
✅ 無理に明るく過ごそうとせず、少しずつ日常を取り戻す
✅ 家族や友人と穏やかに過ごし、心の整理をする
喪中が明けたからといって、すぐに「普段通りの生活」に戻る必要はありません。無理せず、自分のペースで新たな年を迎えることが大切です。
まとめ
喪中の新年挨拶のマナーは、日本の伝統的な考え方に基づいたものですが、厳格なルールではなく、故人を偲びながら周囲に配慮することが大切です。
- 喪中の間は「おめでとうございます」を避ける
- 年賀状の代わりに寒中見舞いを送る
- 初詣は神社を避け、寺院なら参拝OK
- 喪中でもお年玉は渡せるが、控えめにするのが無難
- 喪中が明けたら、気持ちを整理しながらゆっくり過ごす
喪中だからといって、何もかも制限されるわけではありません。大切なのは、自分と家族の気持ちを尊重しながら、新しい年を迎える準備をすることです。