近年では雇用の形態には様々なものが登場しています。
労働者派遣法の改正による非正規雇用の割合が上がる事に伴い、正社員ではなく派遣社員として働く人も増えています。
一口に派遣と言っても仕事のスタイルは多種多様で、長期雇用で仕事をしている人もいれば、スポット的に働く人もいます。就業時間や休日についても各種用意されているので、自分の生活に合わせてピッタリの仕事を探すのに非常に役に立つ事でしょう。
この記事では、派遣社員として働き方についてまとめています。
一見すると派遣社員は正社員と比べると雇用が不安定だったり、派遣期間が最長3年までといったデメリットがありますが、一方では派遣社員である事のメリットも存在します。
あなたにとって参考になる箇所がありましたら幸いです。
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短期契約も可能な派遣社員の求人
自営業の手伝いや、農業などをしている人は、特定の季節だけがめまぐるしいほど多忙である反面、仕事が無い時もあります。自分の仕事の無い閑散期には、短期契約の派遣社員として働くことができます。
収入が減った時だけ派遣の仕事をして、元の仕事が忙しくなったらそっちに戻るというサイクルは合理的です。しかし、本業の手が空いている時だけは派遣として働きたいと思っても、なかなかそう上手くはいかないものでもあります。
全国には派遣紹介業を営んでいる会社がいくつかありますので、まずはそこに登録して、どんな働き方をしたいのかを面接時に伝えておきます。そうする事でこちらの希望に合わせて、派遣先の会社に休日や期間の交渉をしてくれる場合もあります。
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派遣企業は、登録者の代わりに働き口を見つけてきてくれるので、仕事探しにかかる手間を省くことができます。会社の方も、特定の期間だけ仕事をしてくれる人材を採用するのも手間がかかるので、派遣会社を利用するメリットがあります。
もしも派遣の仕事を始めた時は、契約期間が終わるまできちんと働くことです。働き方がよければ、継続雇用の可能性も出てくるでしょう。
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派遣と正社員の違い
派遣スタッフについて
派遣には登録型派遣(一般派遣)と常用型派遣(無期雇用派遣)の2種類となっています。
コチラの項目では、派遣元企業でスタッフ登録をする登録型派遣について解説しています。
雇用主
派遣スタッフの場合、まずは人材派遣会社でスタッフ登録を済ませます。登録後、派遣先の企業が決まった際にその派遣会社と契約を結ぶ事となります。
その為、派遣スタッフの雇用主は就業先の企業ではなく、派遣元の企業が雇用主となります。
また、社会保険の手続きや休暇の管理といったものも派遣会社が行います。
就業日数・終業時間
派遣スタッフの場合、日数や就業時間については正社員よりも融通が利きやすいです。
例えば週に3日だけ働く事が出来たり、午前中のみの就業も可能です。
また希望によっては残業が無い仕事を選ぶことも可能なので、自身のライフスタイルに合わせて仕事を選ぶことが出来ます。
働く期間
派遣スタッフの場合、有期雇用である事を理解しておく必要があります。
有期雇用とは、派遣先企業で働ける機関の事を指します。例えば3か月契約やあるいは6か月契約といった具合に、働ける期間があらかじめ決まっている雇用という事となります。
ちなみに、仮に3か月間派遣先企業で働いた際に、必要に応じて契約更新をする事が可能となっています。これにより最長3年まで延長する事が出来るので、継続して働く意欲があるのであれば、派遣先企業と直接雇用打診を行ってみるのもよいかもしれません。
さらにより良い条件の派遣先を提供してもらうなど、安定した雇用を希望するのであれば検討してみるのも良いでしょう。
正社員について
正社員とは雇用期間を定めずに企業に雇われている労働者の事を指します。
また正社員となった場合、雇用保険や社会保険への加入が義務付けられています。
雇用主
正社員の場合、就業先企業と直接契約を結ぶ事となります。その為、正社員の雇用主は就業先企業となります。
また、正社員と同様に契約社員やパートの場合も就業先企業と直接契約を結ぶ事となります。
正社員の場合、社会保険に関する手続きや休暇の管理等は就業先企業が行います。
就業日数
正社員の場合、フルタイムで月曜から金曜日の朝から夕方まで仕事を行う事となります。その為、融通が利きやすい派遣とは異なり、仕事量が多い分、責任が重くなります。
また担当した業務が終わらない場合、残業をしてでも仕事を終わらせなければならないという責任も伴います。
したがって、フルタイムで働いても実際には残業時間も加算される事もあるので、結果的に就業時間も増える事となります。
働く期間
正社員の場合、派遣スタッフの有期雇用とは違い無期雇用となります。その為、基本的には同じ企業で定年まで働く事が出来る為、契約更新をする事なく安定した雇用で働く事が出来ます。
派遣社員の5つのメリット
仕事を探すに至る動機は人によって違ってきますが、派遣として働くというスタイルを選ぶ人も少なくありません。最近では派遣の求人が掲載されている求人情報誌も珍しくなくなっています。
ここでは派遣社員となるメリットについて5つほど紹介させてもらいます。
家事や育児の合間に働く事が出来る
最近では、転職先や新しい職場を求めている人の中には、正規雇用ではなく、派遣社員として働こうとしているような人もいます。たとえば家事や子育てなど、優先したいことがある場合、フルタイムではなくパートタイムで仕事をしたいと思っている人もいます。
このように主婦の方や自身のライフスタイルに合わせた仕事をしたい場合、派遣社員として働くメリットとなり得ます。
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場所や時間の融通が利きやすい
派遣社員の場合、ご自身のライフスタイルに合わせた仕事を希望する事が出来ます。特にプライベートと仕事の両方を充実させたい場合、派遣社員として働く事のメリットは大きいです。
残業や休日出勤も原則的にはありませんので、休日をしっかりと取りたいという方にとってはおススメです。
また、正社員と異なり転勤の対象となりにくいので、急な引っ越しや単身赴任を迫られる心配もありません。その為、家族や恋人、友人らと離れ離れになる事もありません。
先の見通しが立っていない時の一時的な収入源
一般の社員として働くよりも、派遣の仕事の方が時給が高いことで人気があります。今後の見通しが立っていなかったり、一つの場所に留まる事ができないなどの理由で、当面は派遣で仕事をしたいという人もいます。
その場しのぎではありますが、短期的でも収入があるのと無いのとでは精神的な負荷も大きく異なる事でしょう。
勤務態度によって正社員に昇給する可能性もある
最初は一時的な派遣社員のつもりでも、歳月を重ねるにつれ正社員になることもあります。会社によっては、当初は派遣として採用した人でも、能力の高さや真面目さを買えば、もっと長く働いて欲しいと思う事もあるようです。
反対に、派遣としての仕事も満足にできていないような状態が続くと、会社が派遣会社に抗議をしたり、契約を打ち切られてしまうことがあります。正社員として働き始めたのに、ものの3年とたたず退職するという人も珍しくありません。
採用する会社にとっても、派遣社員として働いている人の中から良い人材を選んだ方が、より確実で効率の良い採用方法でもあります。転職した時に正社員になりたいと思っていても、状況によってはいきなり正社員より、派遣社員のほうが可能性が開けるという事もあります。
様々な職場で経験を積むことが出来る
派遣社員として働く場合、求人によっては未経験OKの求人も多数あります。その為、興味のある仕事をする事が出来ますので、派遣で働きながらスキルアップを図りたいという方にもおすすめです。
以上のことより、派遣社員のメリットについてまとめると、
・家事や育児の合間に働ける
・場所や時間の融通が利きやすい
・先の見通しが立っていない時の一時的な収入源
・勤務態度によって正社員に昇給する可能性もある
・様々な職場で経験を積むことが出来る
といったものが挙げられます。
派遣社員はご自身のライフスタイルに合い、融通が利きやすい働き方でもありますね。
派遣社員のデメリット
派遣社員として働く事のデメリットも紹介しておきます。
雇用が不安定
上でも述べましたが、派遣社員は正社員と比べると雇用が不安定というデメリットがあります。契約期間か3ヶ月、6ヶ月等決められているので、契約更新をしない限りその時点で契約終了となってしまいます。
また、契約更新が出来ても同じ企業で最長で3年間の長期就業となります。ですので同じ企業で仕事を続けていきたい場合は勤務先企業に直接雇用してもらう必要があります。
スケールの大きな仕事が出来ない
派遣社員は基本的に派遣先企業からの指示で与えられた業務を行う事となります。その為、責任の重い仕事や立案を任せてもらえるケースはほとんどありませんので、仕事のやりがいを見出していきたい方にとってはデメリットとなり得る事でしょう。
与えられた業務内での仕事で満足出来ればそれに越した事はありませんが、人によっては物足りなさを感じてしまう事もあるかもしれません。
まとめ
派遣社員のメリットやデメリット等についてまとめました。
働き方やライフスタイルが多様化する現代において、派遣での仕事を選ぶという選択肢もあるものと思われます。
この記事があなたの参考になれば幸いです。