施設実習のお礼状の書き方|マナーから文例まで完全ガイド!

人間関係・コミュニケーション

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施設実習が終わったあと、指導してくれた方々に感謝の気持ちを伝えるために「お礼状」を送ることはとても大切です。しかし、「どんな内容を書けばいいの?」「手書きがいいの?メールでもいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか?

この記事では、施設実習のお礼状の基本マナーから、具体的な文例、印象を良くするポイントまで詳しく解説します。実習後に失礼のないよう、しっかりと感謝を伝えましょう!

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1. 施設実習のお礼状を書く理由と基本マナー

お礼状を書く目的とは?

施設実習のお礼状を書く目的は、単なる形式ではなく、実習でお世話になった感謝の気持ちを伝えることにあります。実習先の施設は、忙しい業務の合間を縫って指導してくれたはずです。お礼状を書くことで「学んだことを活かして成長していきます」という意思を示し、良好な関係を築くことができます。

また、実習先によっては、将来の就職先候補となることもあります。誠意をもってお礼を伝えることで、「礼儀正しく、しっかりした人だ」という印象を与えることができるでしょう。

施設側の視点で考えるお礼状の重要性

お礼状は、送る側の気持ちだけでなく、受け取る側の視点で考えることが大切です。施設のスタッフは、日々の業務に追われながらも、実習生の指導に時間を割いてくれています。そのため、実習後に丁寧なお礼状が届くと、「指導してよかった」と感じてもらえるでしょう。

また、実習先によっては、毎年多くの実習生を受け入れています。その中で、お礼状をきちんと送ることで、「礼儀正しい学生だ」と好印象を持ってもらえる可能性が高まります。

手書き?メール?どちらが良い?

お礼状は基本的に 手書きの手紙 が望ましいとされています。特に、介護施設や医療施設では、手書きの温かみが喜ばれることが多いです。ただし、実習中にメールでのやり取りが主だった場合は、メールでお礼を伝えても問題ありません。

手書きの手紙メール
温かみがあり、丁寧な印象を与える迅速に送れる
形式的なビジネスマナーとして適している普段からメールでやり取りしていた場合に適している
届くまでに時間がかかるすぐに感謝を伝えられる

もし手書きのお礼状を送る場合は、 便箋と封筒を使うのがマナー です。市販のカードなどではなく、フォーマルな形式を心掛けましょう。

お礼状を送るタイミングの正解

お礼状を送るタイミングは、実習終了後できるだけ早く が理想です。遅くとも 実習終了から1週間以内 に届くようにしましょう。

もし実習が長期間にわたる場合は、最終日に直接お礼を伝え、その後改めてお礼状を送るのがベストです。

NG例!失礼にあたる表現とは?

お礼状では、 カジュアルすぎる表現や敬語の間違いに注意 しましょう。

❌ 避けるべき表現

  • 「マジで勉強になりました!」→ 砕けすぎている
  • 「本当にありがとうございました!」→ 感謝を強調しすぎて幼稚な印象
  • 「~してもらいました」→ 「~していただきました」が正しい
  • 「ご苦労さまでした」→ 目上の人に使うのは失礼。「お疲れさまでした」が適切

また、誤字脱字は厳禁です。施設の正式名称や担当者の名前を間違えると、大変失礼にあたるため、よく確認しましょう。


2. 施設実習のお礼状の基本構成とポイント

実習でお世話になった施設向けの適切な書き出し

お礼状の書き出しでは、まず 時候の挨拶 を入れるのが一般的です。以下のような表現が適しています。

  • :「陽春の候、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
  • :「盛夏の候、貴施設の皆様にはご健勝のことと存じます。」
  • :「秋涼の候、貴施設の皆様におかれましてはますますご活躍のことと存じます。」
  • :「寒冷の候、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお察し申し上げます。」

時候の挨拶の後に、「このたびは、貴施設にて実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。」 と続けると、自然な流れになります。

自分が学んだことや感謝の気持ちを伝える方法

お礼状では、単に「ありがとうございました」だけでなく、具体的にどんなことを学んだか を伝えると、より気持ちが伝わります。

例:「利用者様とのコミュニケーションの大切さを改めて実感しました。」
例:「業務を体験することで、現場でのチームワークの重要性を学びました。」

このように、実習での気づきや学びを盛り込む ことで、お礼状の内容が充実します。

今後の抱負や目標の書き方

お礼状の最後には、「今後の目標」や「学びをどう活かすか」 について触れると、誠実な印象を与えます。

例:「今回の経験を活かし、今後も介護の知識を深めていきたいと考えております。」
例:「学んだことを基に、よりよい保育士を目指して努力してまいります。」

締めの言葉と敬語の使い方

締めくくりの言葉は、シンプルにまとめましょう。

  • 「末筆ながら、貴施設のますますのご発展をお祈り申し上げます。」
  • 「今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします。」

このように、相手を敬いながら感謝を伝えるのがポイントです。

宛名・差出人の正しい書き方

宛名を書く際は、正式な名称を使用し、肩書きも正確に記載しましょう。

例:
〒000-0000
○○県○○市○○町1-2-3
社会福祉法人○○会 ○○施設
施設長 ○○ ○○ 様

送り主の名前も、フルネームで書き、学校名や学年を記載すると分かりやすくなります。


3. 施設別のお礼状の例文集

お礼状は、送る施設の種類によって適切な表現や内容が異なります。ここでは、代表的な5つの施設ごとに、お礼状の例文を紹介します。


介護施設向けお礼状の例文

件名(メールの場合):実習のお礼(○○大学 ○○)

拝啓
晩秋の候、貴施設の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

このたびは、貴施設にて○日間の実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。施設長の○○様をはじめ、職員の皆様にはご多忙のなか温かくご指導いただき、心より感謝申し上げます。

実習では、介護技術だけでなく、利用者様との信頼関係を築く大切さを学ぶことができました。特に、利用者様の表情や言葉に注意を払いながら接することで、安心していただけるケアができることを実感しました。

今回の経験を活かし、今後も介護の知識と技術を深め、より良い支援ができるよう努力してまいります。貴施設の皆様のご健康と、さらなるご発展をお祈り申し上げます。

敬具

○○大学 ○○学部 ○○学科
○○ ○○


保育園・幼稚園向けお礼状の例文

拝啓
寒さが厳しくなる季節となりましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

このたびは、○日間にわたり実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。園長先生をはじめ、先生方には多くのご指導を賜り、心より感謝申し上げます。

実習を通じて、子どもたち一人ひとりに寄り添う大切さを学びました。特に、○○先生のように、子どもたちの気持ちを大切にしながら接することの重要性を感じました。将来、保育士として働くうえで、今回の学びを活かしてまいります。

今後ともご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。貴園のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具

○○大学 ○○学部 ○○学科
○○ ○○


病院・医療施設向けお礼状の例文

拝啓
新年を迎え、ますますご多忙のことと存じます。

このたびは、貴院にて○日間の実習をさせていただき、誠にありがとうございました。院長先生をはじめ、指導してくださった○○先生、看護師の皆様に心より御礼申し上げます。

実習を通じて、医療の現場での迅速な判断力や、患者様とのコミュニケーションの重要性を学びました。特に、患者様に寄り添った看護をされている○○先生の姿を拝見し、私もこのような看護師を目指したいと強く感じました。

貴院での経験を糧に、今後も学びを深めてまいります。貴院の皆様のご健康と、さらなるご発展をお祈り申し上げます。

敬具

○○大学 ○○学部 ○○学科
○○ ○○


障がい者支援施設向けお礼状の例文

拝啓
春寒の候、貴施設の皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

このたびは、貴施設にて実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。施設長の○○様をはじめ、職員の皆様には温かく迎えていただき、心より感謝申し上げます。

実習では、障がいのある方々が社会で活躍できるよう支援する大切さを学びました。特に、○○様が利用者様の個性を尊重しながら接している姿に感銘を受けました。私も将来、利用者様に寄り添った支援ができるよう努力してまいります。

今後とも、ご指導のほどよろしくお願いいたします。貴施設の発展と、職員の皆様のご健康をお祈り申し上げます。

敬具

○○大学 ○○学部 ○○学科
○○ ○○


特別養護老人ホーム向けお礼状の例文

拝啓
秋冷の候、貴施設の皆様にはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

このたびは、貴施設にて実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。施設長の○○様をはじめ、職員の皆様には丁寧にご指導いただき、心より御礼申し上げます。

実習を通じて、介護の現場におけるチームワークの重要性を学びました。特に、職員の皆様が協力しながら利用者様のケアを行う姿を拝見し、自分もこのような環境で働きたいと強く感じました。

貴施設での学びを活かし、今後も介護の知識と技術を深めてまいります。貴施設の皆様のご健康と、さらなるご発展を心よりお祈り申し上げます。

敬具

○○大学 ○○学部 ○○学科
○○ ○○


このように、施設ごとに適切な表現を使い分けることで、より心のこもったお礼状になります。

4. お礼状を書くときの注意点とよくある失敗

お礼状を書く際、適切な敬語や言葉遣いを意識しないと、失礼な印象を与えてしまうことがあります。ここでは、お礼状を書くときに注意すべきポイントや、よくあるミスを紹介します。


書き方のミスで印象ダウン?避けるべき表現

お礼状では、敬語の誤用やカジュアルすぎる表現は避けるべきです。

❌ NG表現✅ 正しい表現説明
貴施設で実習を「させてもらいました」貴施設で実習を「させていただきました」目上の人に対して「もらう」は失礼にあたる
○○様には「ご苦労様でした」○○様には「お疲れ様でした」「ご苦労様」は目上の人には使えない
たくさん勉強になりました多くのことを学ばせていただきました砕けた表現は避ける
ありがとうございました!!!誠にありがとうございました。感謝の強調は良いが、ビジネス文書では不適切

また、長々と書きすぎると読みにくくなります。簡潔かつ丁寧な文章を心がけましょう。


誤字脱字を防ぐためのチェックポイント

お礼状の誤字脱字は大きな失礼にあたります。特に以下の点をよく確認しましょう。

✅ 施設名・担当者名を正しく書く
施設の正式名称や、指導してくれた方の名前を間違えると、相手に不快な印象を与えます。送る前に必ず確認しましょう。

✅ 敬語の使い方を見直す
尊敬語・謙譲語の使い分けを間違えると、逆に失礼になります。特に「~させていただく」「~くださる」「~申し上げる」などの表現は注意が必要です。

✅ 手書きの場合は書き直しも検討する
手書きで書く場合、書き損じた部分を修正テープで直すのはNGです。ミスがあれば、最初から書き直しましょう。


施設の名前や担当者の名前を間違えないコツ

間違った宛名で送ってしまうと、せっかくの感謝の気持ちが台無しになってしまいます。名前を正しく書くためのコツを紹介します。

✅ 実習中に配布された資料や名刺を確認する
施設名や担当者の名前は、実習中にもらった資料や名刺を見て確認しましょう。

✅ 複数回チェックする
書いた後、施設名や担当者名を改めてチェックする習慣をつけるとミスが減ります。

✅ 正式名称を調べる
「○○病院」と「○○医療センター」など、似たような名称の施設があるため、公式HPなどで確認しましょう。


定型文すぎると逆効果?心を込める工夫

定型文だけのお礼状は、ありきたりな印象になりがちです。実習でのエピソードを入れることで、気持ちのこもったお礼状になります。

❌ 定型文のみのお礼状(悪い例)

このたびは貴施設にて実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで多くのことを学ぶことができました。今後ともよろしくお願いいたします。

✅ エピソードを入れたお礼状(良い例)

実習中、○○様が利用者様と笑顔で会話されている姿がとても印象的でした。私も、○○様のように相手の気持ちを大切にしながら接することを心掛けたいと思います。

具体的な体験を一つ入れるだけで、気持ちが伝わるお礼状になります。


丁寧すぎる敬語の落とし穴

敬語を意識しすぎると、かえって不自然な文章になってしまうことがあります。

❌ 不自然な敬語の例

○○様には、実習においてご指導を賜りましたことを深く深く感謝申し上げます。何卒、何卒よろしくお願い申し上げます。

✅ 自然な敬語の例

○○様には、実習中に多くのご指導をいただき、誠にありがとうございました。今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。

敬語はシンプルに、かつ適切に使うことが大切です。


お礼状を書くときは、これらのポイントに注意して、心のこもった文章を作成しましょう。

5. お礼状をより丁寧にするプラスαのポイント

お礼状の基本を押さえたうえで、さらに印象を良くするための工夫を加えると、相手により好感を持ってもらえます。ここでは、ワンランク上のお礼状にするためのポイントを紹介します。


施設ごとのエピソードを入れると好印象

お礼状には、実習中に印象に残ったエピソードを入れると、より気持ちが伝わります。定型文だけではなく、実際に学んだことや感動した出来事を具体的に書くと良いでしょう。

❌ 悪い例(定型文だけ)

実習では、多くのことを学ばせていただきました。ご指導いただき、誠にありがとうございました。

✅ 良い例(エピソードを加える)

実習中、○○様が利用者様に優しく声をかけながら介助されている姿を拝見し、改めて利用者様との信頼関係の大切さを学びました。私も○○様のように、安心感を与えられる支援者を目指したいと思います。

このように、施設ごとの具体的なエピソードを加えると、お礼状に個性が生まれ、相手にも印象に残りやすくなります。


季節の挨拶を入れるとより丁寧に

お礼状の冒頭に季節の挨拶を入れると、より格式のある文章になります。以下のように、実習を行った時期に合わせて適切な挨拶を選びましょう。

季節例文
春(3~5月)陽春の候、貴施設の皆様にはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
夏(6~8月)盛夏の候、貴施設の皆様にはご健勝のことと存じます。
秋(9~11月)秋涼の候、皆様におかれましてはますますご活躍のことと存じます。
冬(12~2月)寒冷の候、皆様にはお変わりなくお過ごしのこととお察し申し上げます。

また、より親しみを込める場合は、簡単な表現でも問題ありません。

寒さが厳しくなってまいりましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。

施設の雰囲気に合わせて、フォーマル・カジュアルのバランスを考えると良いでしょう。


手書きのメリットとデメリット

お礼状を送る際、手書きとメールのどちらが適しているか 迷うこともあるでしょう。手書きの手紙には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

手書きのお礼状メールのお礼状
メリットメリット
温かみがあり、誠意が伝わるすぐに送ることができる
目上の方に対して礼儀正しい印象を与える短期間の実習でも適切にお礼を伝えられる
他の実習生と差別化できる担当者がメールでのやり取りを好む場合に便利
デメリットデメリット
誤字脱字があると書き直しが必要形式的になりがちで温かみが伝わりにくい
書く時間と郵送の手間がかかる迷惑メールフォルダに入る可能性がある

基本的には、長期間の実習やフォーマルな施設(病院・介護施設など)には手書き、短期間の実習やカジュアルな施設(保育園・障がい者施設など)にはメール でも問題ありません。


返信が来た場合の対応方法

お礼状を送ったあと、施設側から返信が来ることもあります。特にメールの場合は、返信が届いた際の対応も重要です。

✅ すぐに返信する
→ 返信を受け取ったら、遅くとも24時間以内 にお礼のメールを送るようにしましょう。

✅ 簡潔に感謝を伝える
→ 長々と書く必要はなく、「返信をいただきありがとうございます」という一言を添えるだけで十分です。

例:返信メールの書き方


件名:Re: 実習のお礼(○○大学 ○○)

○○様

お忙しいなか、ご返信をいただき誠にありがとうございます。
実習では大変お世話になり、貴施設での貴重な経験を今後に活かしてまいります。

また機会がございましたら、ぜひよろしくお願い申し上げます。
貴施設の皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

○○大学 ○○学部 ○○学科
○○ ○○


このように、シンプルかつ丁寧な返信を心掛けましょう。

施設実習の経験を活かすために次にすべきこと

実習が終わったあとも、その経験を活かしていくことが大切です。

✅ 振り返りをノートにまとめる
→ 実習中に学んだことや印象に残ったことを書き出しておくと、就職活動や資格試験の際に役立ちます。

✅ 施設の見学会や説明会に参加する
→ 実習先が将来の就職候補になり得る場合、定期的に施設のイベントに参加すると良いでしょう。

✅ 実習の経験を面接やエントリーシートに活かす
→ お礼状に書いたエピソードを、就職活動の自己PRにも応用できます。


まとめ

施設実習のお礼状を書く際には、以下のポイントを押さえることが大切です。

✔ お礼状の目的は「感謝を伝えること」
✔ 手書きが基本だが、状況に応じてメールも可
✔ 誤字脱字や敬語の間違いに注意する
✔ 定型文だけでなく、具体的なエピソードを加える
✔ 送るタイミングは「実習終了後1週間以内」
✔ 施設側からの返信には速やかに対応する

これらを意識して、心のこもったお礼状を書きましょう。

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