生き方が多様化する現代において、ニートである事もまた一つの生き方としてあると思います。
働かなくてもいい
その言葉の響きというのは、疲労困ぱいで疲れ切った現代人の多くの方の心に響く言葉かもしれません。
毎日満員電車での通勤をする必要もなく、嫌な上司からこき使われる事もなくストレスがかからない生活というのは、言い換えれば貴族のような生活であるとも言えるでしょう。
働くことが出来る年齢に達しているにも関わらず、働かないでいられる環境がある人は、一見すると不自由なく幸せに暮らしていると捉える人も中にはいるかもしれませんね。
今回の記事では、ニートの生活が気楽で楽しい理由についてに加えて、ニートでいる事のデメリットについてまとめています。
今現在ニートとなっている方や、脱ニートを目指しているすべての方の背中を後押し出来ればと思います。
働かない事は悪?
「働かざる者食うべからず」という言葉がありますが、そもそも裕福な家庭に育ち、働かなくても不自由なく暮らせるほどの財産があれば無理に働く必要もありません。
ですが、一般的に言えばそういった一部の富裕層を除いて働かなくては生活をしていく事が出来なくなってしまいます。
ニートになってしまう人はそれぞれ理由があると思います。
今まで仕事をしてきたものの、仕事に疲れて引きこもるようになり、ニートになってしまった人も居ます。
例えば会社のノルマに押しつぶされてしまい、心身ともに疲労困ぱいに陥ってしまい、働く事が困難になってしまう事もあります。
そういった精神的、肉体的な苦痛から抜け出す為にもニートになってしまう事は、必ずしも悪いという事では無いと思います。
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確かに履歴書の空白期間が出来てしまいますが、自身の体調を考慮すれば一時的にでも休息を入れる必要があるからです。
神経衰弱により、最悪のケースもあり得る事を考えると、一時的にニートとなってしまう事は決して悪いとは言い切る事は出来ません。
ニート生活が楽しいと言える4つの理由
働かなくて済む
毎日朝から遅く前働きアリの如く働いていると、時々何のために生きているのかが分からなくなる事があります。
その点ニートはあくせく働く必要がありませんし、時間がたっぷりあるので自分の好きな事に時間を費やす事が出来ます。
これまで大変な思いをしながら仕事をしてきた人が、ある日突然働く事が出来なくなってしまった事をきっかけにニートになってしまう事があります。
その間、将来への不安はぬぐう事が出来ませんが、仕事から解放され、仮に一時であっても自由を謳歌する事が出来る期間であると言えます。
記事の冒頭でも述べましたが、仕事が辛すぎるあまり心身ともに病んでしまうと、人生が生き辛くなってしまいます。
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仕事のストレスからも解放されますので、自分自身を見つめ直す良い機会としても有効的であると言えるでしょう。
通勤時間がゼロ
働いていないので、当然通勤をする必要が無くなります。
毎日往復で2時間以上費やして通勤していた人にとって、通勤をしなくて済むというのは精神・肉体的な負担がかなり減る事でしょう。
出社時間に間に合うように早朝からバタバタする必要がありませんし、満員電車に遭遇する必要もなくなります。
通勤時間が無くなるだけでも、日々のストレスが無くなる事でしょう。
会社の人間関係で悩む必要が無い
社会人が鬱病になってしまう理由として、会社の人間関係に悩まされる事が挙げられます。
上司からのパワハラや、同僚からのいじめにあうなど、特に流動性のないコミュニティ内では見られる光景であると言えます。
人間関係に悩まされる事で、出社が苦痛に感じてしまうあまり、働く事自体が出来なくなってしまう事にも繋がってしまいます。
身体が拒否反応を出すようになると、自らの力ではどうにでもならないので、大事に至らないようにする事が肝心です。
その防衛策の一つとして、家に引きこもるようになる事はある意味で自然な反応であると言えます。
人間関係から解放され、仕事に従事する事もなくなるので、人間関係が苦痛に感じられるようであれば、自分を見つめ直す時間が必要になります。
時間を自由に使うことが出来る
働いていないので、一日をどう使おうと自分で決める事が出来ます。
昼過ぎに目が覚めても咎められる事はありませんし、夜遅くまで趣味に没頭していても問題ありません。
昼夜逆転の生活が続いてしまっても、そもそも通勤をする必要が無いのである意味で快適であると言えます。
また、その間に次の仕事先を探す事も出来るでしょうし、自ら起業して生計を立てていく準備も出来ます。
今の時代、ネット環境とパソコン1台があればどこでも仕事をする事が可能となりました。
さらに時間に縛られる事もありませんし、好きな時間にライター業やアフィリエイト等で生計を立てる事も出来ます。
時間の制約が無いニートの人ほど、向いている仕事を見つけられる時間となり得る事でしょう。
ニートのデメリット
多くの人が人生で経験する事が出来ない
通常であれば高校・専門・大学を卒業後、就職した後に結婚をし、子供を授かった際には子供を中心としたイベントや行事に参加する事が出来ます。
晩婚化が進む現代ではありますが、世の中の半数以上の人は結婚や子育てを視野に入れた人生を歩む事となります。
一方でニートの場合、まず就職が出来ていない状態なので、収入を得る方法が両親から貰うという選択肢しかありません。
仕事をしていないので成人になっても両親を頼る生活となる為、その後の人生のプランを立てる事が出来ないものとなってしまいます。
就職や何かしらの収入を得る手段が確立されていないニートですと、まず結婚は無理であると言えるでしょう。
収入以外で容姿や何かしらの特技があれば養ってもらえるパートナーが現れるかもしれませんが、それもさほど期待出来るものとは言えません。
子供を授かる事はおろか、その前段階の結婚をする事も出来ません。
夫婦間の相談によって専業主婦、あるいは主夫であれば結婚を視野に入れる事が出来るかもしれません。ですが、特に男性の場合は自身で家族全員分稼いでいる事が結婚をする上での条件となりがちです。
一生独身である決心がついているのであれば、ニートとして生きていく道を模索していかなければなりません。
社会経験が積めない
上の項目の補足ですが、自室に引きこもるような生活が続くと、社会との接点がない状態が無くなってしまい、その間に得られるであろう経験が得られなくなってしまいます。
一般的に、社会人として朝から夕方まで働いていれば仕事をする上での経験を積む事が出来ます。
同僚や上司とのコミュニケーションをしながら仕事を進めたり、取引先との付き合い方や仕事の段取りについて学んだりと、社会生活を営む事で知識と経験の両方を得ることが出来るようになります。
しかしニートの場合、そもそも働く事が出来ていない状態なので、毎日があっという間に過ぎてしまい、時間だけが失われてしまう状態となってしまいます。
若いうちならまだやり直しがきくかもしれませんが、高齢ニートになってしまうとやり直しがきかなくなってしまうので、脱ニートを目指すのであれば早めの対策が必要です。
日々のメリハリが無くなる
通常であれば毎朝7時か8時頃に起きて身支度をし、出勤時には会社に着いていなければなりません。
社会人としての一日が始まれば、定時あるいは夜遅くまで残業をした後にようやく帰宅し、次の日に備えるといった生活をする事となります。
その点ニートは時間の制約が無く、一日をどのように過ごそうと自由です。
毎晩夜遅くまでゲームや動画配信サービスを観て夜更かしをし、昼過ぎになってようやく起きるような昼夜逆転生活が続く生活を送る事も出来ます。
ですがそのような生活が続くとメリハリのない日々を送る事になってしまいます。
学生であれば講義の無い日はそのような生活をしてもお咎めは無かったかもしれません。しかし、社会に出て働く以上は時間を守るという事は必須のマナーと言えるでしょう。
このような生活が続いてしまうと社会復帰が遠のく事となってしまうので、今後就職を視野に入れているのであればまずは日々の生活を見直していく必要があります。
顔や見た目が幼いまま
社会生活を営む上で、日々様々な困難な課題に直面する事となります。
仕事とというのは常に順風満帆にいくものでは無いので、苦労や試行錯誤の結果、成功に繋がっていくものでもあります。
ですがニートには困難な状況を経験する事はおろか、怠惰な生活を送り続けているために、精神的にも肉体的にも緩みっぱなしな状態が続いてしまいます。
適度なストレスというのは、人間が成長を続ける上で必要な要素であるとも言えるので、怠惰な生活が続くと見た目にも反映されてきてしまうものです。
30代後半に差し掛かっても、20代の学生に見られてしまったりと、実年齢よりも幼く見られてしまう事となってしまいます。
両親が亡くなった後の人生が悲惨
実家に寄生する事で生活をする事は出来るかもしれませんが、その生活を一生続ける事が出来るとは限りません。
一般的に言えば親の方が寿命で亡くなってしまう可能性が高いので、そうなると自分を養ってくれる人が居なくなってしまいます。
しばらくは親が残してくれた財産で生活をする事が出来るかもしれませんが、貯蓄が底をついてしまったらその後生活をする事が出来なくなってしまいます。
ニート期間中に一念奮起をし、アルバイトを始めたりハローワークに通ってみるなど、行動を起こさない限りは収入を得る事が出来ません。
とはいえいきなり正社員として働く事はニートにとって難しいので、社会生活に慣れる為にもまずは短期のアルバイトをこなしてみると良いでしょう。
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将来の事を考えるのであれば、少しでも収入の足しになる仕事を始める必要があります。
イザという時に働く事が出来ない
これまでニートであっても不自由なく暮らせていたものの、いずれは両親の他界や貯金が底をついてしまう事となってしまいます。
その結果、否が応でも働く必要に迫られてしまいますが、履歴書の空白期間が長引けば長引くほど社会復帰が困難となってきてしまいます。
また、運よく働く事が出来たとしても、これまでのニート生活で怠惰な生活が続いていた事により、頭と体が上手く動かないといった事態に陥ってしまう事に。
さらに追い打ちをかけるように、仕事の失敗が続く事で同僚や上司からの目も厳しくなってしまい、人間関係の悪化に繋がってしまう事ととなってしまいます。
どうにか働く意思を持って働き始めたとしても、仕事のミスや人間関係の不和によって鬱に陥ってしまい、またニートに逆戻りしてしまう事となってしまいかねません。
ですので、今後就職を視野に入れていく上でニート期間は極力少ない方が良いと言えるでしょう。
将来への不安が募るばかり
自分の自由に時間を使う事が出来るとはいえ、何もない時にふと自分の人生について考えてしまうと、将来への不安が急に押し寄せてきます。
同級生は皆結婚をし、幸せな家庭を築いて子供を育てているにも関わらず、自分は部屋に閉じこもりきりで何も成し遂げていない。。
唯一味方になってくれている両親には感謝をしつつも、ニートである事の後ろめたさが勝ってしまい、自己嫌悪に陥ってしまう日々が続いてしまいます。
働くという事は、ある意味で未来に対する不安について悩む時間を拭う事が出来ます。
仕事をする事で賃金を得る事も出来るので、その分精神的にも安定する事が出来るでしょう。
ニートである期間は悩む時間が有り余る為、余計に不安感を募らせる事となってくるものです。
不安から抜け出す為には、将来に向けて少しでも行動をしていく事で活路を見出していく事となります。
まとめ
ある意味で言えばニートも一つの生き方であると言えるでしょう。
これまで仕事漬けの日々を送っていた方にとっては、自分の好きな事が出来る時間というのは楽しいと思えるかもしれません。
働く必要もなく、日々を生活できるのであればそれに越した事はないかもしれませんが、ニートである事によって失うものの方が大きいと考えておく必要があります。
この記事があなたにとって今後の将来について考えるきっかけとなれば幸いです。