「勧める」と「薦める」には、日本語として使われている言葉で、似た意味合いを持ちながら、微妙にニュアンスや使われる文脈が異なります。
日常会話ではこの違いはあまり指摘されにくい事ではありますが、文章にするとその意味合いが違う事が分かるので、気を付けておいた方が良いかもしれません。
この記事では、微妙なニュアンスの違いとして分かりづらい「勧める」と「薦める」の違いについてまとめてみました。
参考にしていただけると幸いです。
【スポンサーリンク】
「勧める」と「薦める」の意味について
両者の違いは微妙であり、日常会話の中では、特に区別しなくても通じることが多いです。
ですが、文脈に応じて適切な方を使う事で、より正確に自分の意図を相手に伝えることが出来るでしょう。
勧める (すすめる)
基本的な意味としては、他人に何かをするように勧めることを言います。
一般的な事柄や選択に対して使われることが多く、主に他人にある事をするように助言や提案をする文脈で使用されます。
薦める (すすめる)
「薦める」は他人に特に価値があると思うものを推薦するといった意味合いが強いです。
専門的な知識や経験に基づく選択、または高い価値や品質があると認識されるものに対して使われることが多いです。
「勧める」と「薦める」の使用例
一般的に、「勧める」には行動に関する場面で使われることが多く、「薦める」は具体的なものや人を指す文脈で使われます。
例として、「読むこと」を推奨する場合は「勧める」を選ぶのが適していますが、特定の「本」を推薦する場合は「薦める」が適切です。
しかし、例外的に「飲み物を勧める」や「座る場所を勧める」のように、直接的に物を提供し、その利用を促す際には「勧める」を用います。
「勧める」の使い方例
・入会を勧める
・本を読むことを勧める
・候補としての活動を勧める
・省エネや節電の行動を勧める
・食べ物を勧める
・友人に良いレストランを勧める
「薦める」の使い方例
・この参考書を薦める
・推薦候補として彼を薦める
・注目すべき株としての薦め
・文学賞に対しての推薦書を書く
・特定の専門家を薦める
類義語
「勧める」と「薦める」の類義語を以下に示します。
それぞれの類義語は、ニュアンスや文脈に応じて使い分けることが必要です。
勧めるの類義語
勧誘(かんゆう)
勧奨(かんしょう)
激励(げきれい)
奨励(しょうれい)
促す(うながす)
推奨(すいしょう)
誘導(ゆうどう)
薦めるの類義語
推薦(すいせん)
推挙(すいきょ)
紹介(しょうかい)
指名(しめい)
提案(ていあん)
まとめ
「勧める」と「薦める」の違いについてまとめさせてもらいました。
口に出していう場合と、文章で書く場合だと意味合いが変わってくるので、場面ごとに使い分けるようにすると良いですね。