ツバメは春から夏にかけて日本を訪れる渡り鳥です。ツバメは川沿いや農地だけでなく、町中の住宅や店の軒下にも巣を構えます。
小さな体からは想像もつかないほど多くの昆虫を捕食し、ヒナたちを育て、自らを養います。
ツバメは昔から害虫を食べて作物を守る益鳥として見られ、賑やかな場所に巣を作ることから「商売繁盛」の象徴とされ、大切にされてきました。
この記事では、ツバメが巣作りをする事でもたらされる幸運についてまとめてみました!
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ツバメの巣は幸運のシンボル
春の訪れから梅雨の始まりまでの間、住宅の軒下に巣を築くツバメは、古くから縁起が良いとされてきました。その背景には以下のような理由があります。
1. ツバメは鬼門(不吉とされる方角)には巣を作らない
2. ツバメは優しい人たちが集まる場所を選んで巣を作る
3. ツバメが巣を構えると、その周辺から害虫が減少する
4. ツバメが巣を作ることにより、家の入口付近が清潔に保たれる
5. ツバメの巣が家にあると、自然災害から守られると言われている
では、それぞれについてみていきましょう。
ツバメは不吉とされる方角には巣を作らない
ツバメは不吉な場所には巣を構えないとも言われています。古来より、災害が起こりやすいとされる鬼門という方位を避けて巣を作る傾向があるようですが、この習性の正確な理由ははっきりとしていません。
風水においてもそのような場所は避けるべきとされ、その方角は良くないエネルギーが集まるとされています。逆に言えば、ツバメが選んで巣を作る場所は、悪運を避ける場所とも言えるので、その家は幸運に恵まれると考えられています。
ツバメは優しい人たちが集まる場所を選んで巣を作る
ツバメは人懐こい人々の集う場所に巣作りをすると言われています。
その理由は、動物に対して思いやりがあり、巣を破壊したりしない人々がそうした場所に住んでいるからです。
ツバメがそのような場所で巣作りをするということは、そこに住む人たちが温かい心を持ち合わせている証拠であり、同じように優しい人が集まるとされます。これが、良好なコミュニティを形成する基盤となり、結果として「幸運の象徴」とされる所以です。
ツバメが巣を構えると、その周辺から害虫が減少する
ツバメが作る巣によって害虫の数が減ることは、ツバメが育雛期に大量の昆虫を食べるからです。特に、主食の多くは人間の生活に不便をもたらすハエや蚊などの虫です。
ツバメはこれらを大量に摂取することで、それら害虫の数を自然に減らし、病気の拡散を防ぐ役割を果たします。これにより、ツバメの巣がある場所には虫が減るため、人間にとっても幸運となり、「幸運の象徴」と考えられています。
ツバメが巣を作ることにより、家の入口付近が清潔に保たれる
ツバメが巣を設けることで、玄関が清潔に保たれることも幸運とされています。ツバメは玄関のような場所に巣を作りやすく、その結果、親鳥が運び込む餌の残りや糞により汚れることがあります。
そのため、玄関の清掃が頻繁に行われるようになります。
玄関が綺麗に保たれることは、ツバメの巣がそのきっかけとなる事もあり、よい運気を呼び込むとされています。こちらもまた「幸運の象徴」とされる理由です。
ツバメの巣が家にあると、自然災害から守られると言われている
ツバメの巣が家にあると、災害から免れるという言い伝えがあります。これは、ツバメが子孫を育てるために安全な場所に巣を選ぶ習性に基づいているとされます。
ツバメは生存本能に優れ、災害が発生しやすい場所を避けて巣を作ります。そのため、ツバメが巣を築く場所は比較的安全であると考えられがちで、これが災害が少ないという観点から「幸運の象徴」と見なされています。
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ツバメによってもたらされる幸運
ツバメがもたらす縁起の良い兆しは、古くから数多く語り継がれています。ここでは、広く知られている4つの吉兆について述べたいと思います。
1. 健康で穏やかな日々を送ることができる
2. 子宝に恵まれる
3. 豊かな収穫を得る
4. 商業が繁栄する
それぞれ見ていきましょう。
健康で穏やかな日々を送ることができる
ツバメの巣がある家庭は、健康で穏やかな生活を享受するとされています。ツバメが好んで食べる小さな虫たちは、人間にとっては疾病の媒介者となりうる害虫です。
ですが、ツバメにとってはそれらの害虫は餌となり、これによって家の周囲は疾病の拡散が防がれると言われています。
加えて、ツバメの巣の下では清掃が頻繁に行われる事で、これが環境の清潔を保つことに繋がり、その結果、健康にも良い影響をもたらすと考えられています。
子宝に恵まれる
ツバメは豊かな繁殖力を持ち、同じ年に何度も卵を産みます。そのため、ツバメが巣を作る家は子孫繁栄の象徴とされ、子どもに恵まれるという言い伝えがあります。
その為、子宝に恵まれない家庭の中には、ツバメが巣を作りやすいよう環境を整えるといった風習もあります。
また、ツバメが巣を構える場所は生活環境が良いことが多く、これが家庭の幸せと調和をもたらすとも言われています。
豊かな収穫を得る
ツバメが食べる虫は、農業にとって有害な害虫が多いです。ツバメによってこれらの虫が食べられることで、作物は健康に育ち、収穫が豊かになるとされています。
そのため、ツバメが巣を作る年は収穫が多いと古くから信じられてきました。
商業が繁栄する
ツバメが商業地域に巣を作ることは、商売隆盛のしるしとされています。ツバメは天敵から雛を守るために人々が頻繁に行き交う場所に巣を設けます。
ツバメにとって人々の活動は巣とその中の雛を守る盾となります。この様子から、「人の行き来が多い」は「客足が絶えない」と結びつき、「商売繁盛」という縁起が良い結果につながると考えられています。
さらに、ツバメは一度成功した巣作りをした場所を記憶しており、翌年も同じ場所で巣を作る習性があるため、これが「リピーターが訪れる」という商売繁盛への願いと重なると言われています。
まとめ
ツバメは長距離を飛んできた後、巣作りのための理想的な場所を慎重に選びます。安全かつ子育てに適した環境を見つけるために、彼らは様々な場所を探します。
ツバメにとって最終的に選ばれる場所は、人間にとっても良好な環境と言えます。そこでは健康に恵まれ、家族が増え、さらには商売が繁盛するとされています。
古来より、ツバメの巣は幸福をもたらす存在として重宝されてきました。しかしながら、現代ではツバメの巣が少なくなっていると感じられることがあります。
ツバメが巣を作りやすいような環境を整えることで、彼らがもたらす幸せを再び迎え入れることができるかもしれませんね。