立春とはいつ?意味や由来、節分との違いについても簡単解説

立春の風景




まだ寒さが残る2月初旬。でも、カレンダーには「立春」の文字が。

そんな時、

「え?まだ冬じゃないの?」「立春っていつのこと?」

そんな疑問を持ったことはありませんか?


この記事では、立春の正確な日付や意味、古くから続く風習、現代の暮らしに合った取り入れ方まで、わかりやすく解説しています。子どもにも伝えやすい内容なので、家族で一緒に季節の移り変わりを感じてみませんか?

自然のリズムを生活に取り入れて、毎年の立春をちょっと特別な一日に。そんなヒントが詰まった記事となっています。

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春の訪れを告げる「立春」とは?

立春は「二十四節気」のひとつ

立春は、私たちのカレンダーとは少し異なる「二十四節気(にじゅうしせっき)」のひとつです。二十四節気とは、1年を24の季節に分けた中国の古代暦がもとになっており、日本でも古くから使われてきました。季節の変わり目をより正確に感じられるように作られていて、農業が中心だった時代にはとても大切な指標でした。

その中で「立春」は、春のはじまりを意味する特別な日です。二十四節気の最初であり、1年のスタートとも言えます。「立つ(たつ)」という漢字には、何かが始まるという意味があり、「春が立つ=春が始まる」ということですね。

今の私たちが使っている新暦(グレゴリオ暦)では、立春はだいたい2月4日ごろにあたります。この日は、冬が終わって春に向かっていく節目のタイミング。寒さが厳しい時期でもあるのに「春」という言葉が使われるのが不思議に感じるかもしれませんが、自然のサイクルから見ると、日差しが少しずつ強くなり、草木も目覚める準備を始めるころなのです。

季節の移り変わりを肌で感じにくくなっている現代だからこそ、このような伝統的な季節感を意識することが、日々の生活をより豊かにしてくれるかもしれませんね。


古来から春の始まりとして大切にされてきた

立春は、日本だけでなく中国でも古くから特別な日として扱われてきました。たとえば、旧暦の時代には「元旦」のような意味合いでとらえられ、一年のスタートと見なされることもありました。現代でも、立春の前日に「節分」があり、鬼を追い払って新しい年を迎える準備をするという風習が残っています。

特に江戸時代の庶民にとって、立春は「新しい一年のはじまり」のような感覚が強かったようです。農業をする人々にとっては、春は作物を育てる準備の季節。立春を境に気持ちを切り替え、新しいことに取り組むきっかけとして活用されていたようです。

また、立春の前日には、家の中を掃除して邪気を払い、清々しい気持ちで春を迎える「年越し」のような意味合いもありました。今ではお正月が一年のスタートとされていますが、昔の人たちは立春にも似たような思いを込めていたんですね。

このように立春は、ただのカレンダー上の季節ではなく、生活の中に根ざした大切な節目だったのです。


暦のうえの「春」と気温のズレの理由

2月上旬といえば、まだまだ寒さの厳しい時期です。「春が来た」と言われても、ピンとこないという人も多いのではないでしょうか。実際、雪が降る日もありますし、暖房器具が手放せない頃でもあります。では、なぜ立春はこの時期なのでしょうか?

その理由は、「暦の春」と「体感する春」とのズレにあります。立春をはじめとする二十四節気は、太陽の動き=太陽黄経によって決められています。立春は、太陽が315度の位置に来たとき。つまり、天文学的な観点から見た「春の始まり」です。

一方、私たちが「暖かくなった」「春っぽい」と感じる季節感は、気象に大きく影響されます。たとえば、平均気温が10度を超えてきたり、梅の花が咲いたりすると「春だな」と感じますよね。この「体感の春」は、だいたい3月中旬から4月にかけて訪れるのが一般的です。

そのため、立春という言葉を目にしても寒さが続くのは当然のこと。むしろ、これから徐々に春に向かっていくぞ、という「はじまりの日」ととらえるのが正しい理解なのです。


なぜ2月に春?気象学との違い

私たちが普段使う「春」「夏」「秋」「冬」という季節の区切りには、実は二つの基準があります。一つは今回紹介している「二十四節気」などの暦に基づくもの。そしてもう一つが「気象学的な季節の分け方」です。

気象庁などが使う気象学的な区分では、春は3月・4月・5月の3か月を指します。つまり、気温や天候の変化をもとにした「実際の気候」による季節の分け方です。対して、立春は「太陽の動き」をもとに決められるので、必ずしも体感的な春とは一致しません。

このように、同じ「春」でも捉え方が違うため、2月に「春」と言われると違和感を覚えるのも無理はありません。とはいえ、空気の中に少しずつ春の気配が混じり始めるのもこの頃。どちらの季節感も大切にすることで、より深く自然を感じることができるのではないでしょうか。


節目としての立春に込められた意味

立春は単なる季節の切り替わりではなく、「新しいことを始めるタイミング」としても昔から大事にされてきました。特に、気持ちを新たにする区切りとして利用されることが多く、今でもビジネスや学校などで「立春からスタートしよう!」といった声を聞くこともあります。

また、立春には「縁起のいい日」という意味も込められています。よく見かけるのが「立春大吉」と書かれたお札。これは厄除けの意味を持ち、節分に邪気を払ったあと、立春の日に玄関に貼ることで、一年の無病息災を願うという習わしです。

こうした風習は、現代でも心の切り替えに役立ちます。忙しい毎日の中で、「立春」という日本の伝統に触れることで、自分自身を見つめ直すきっかけにもなりますよ。


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立春はいつ?毎年変わるその日付

一般的に立春は2月4日頃

立春の日付は、多くの場合「2月4日頃」です。ただし、これは毎年必ず同じではなく、年によって少し前後することがあります。たとえば、ある年は2月3日になったり、逆に2月5日になることもあります。

この日付の違いは、「太陽の動き」によって決まるため。立春は、太陽の黄経(こうけい)が315度に達した瞬間をもとに設定されています。黄経とは、太陽が一年をかけて通る道「黄道(こうどう)」上の位置を角度で示したものです。

ですので、地球の公転のわずかなズレや、うるう年の影響などによって、立春の日が毎年微妙に変わってくるのです。

とはいえ、基本的には「2月4日前後」と覚えておけば問題ありません。ニュースやカレンダーで「今年の立春は○日」と発表されるので、それをチェックしておくのがおすすめです。


なぜ年によって日にちが変わるのか

立春の日付が固定されていないのは、太陽の動きが毎年ぴったり同じではないからです。地球が太陽のまわりを回る(公転する)周期は約365.2422日。つまり、カレンダーの365日よりほんの少し長いんです。

このズレを調整するために「うるう年(366日)」があるのですが、それでも完全には一致しません。そのため、暦と太陽の動きとの微妙なずれが、立春などの節気の日付を前後させてしまうのです。

具体的には、2月3日〜2月5日あたりのどこかになります。何十年も先のカレンダーを見てみると、やはりこのあたりを行ったり来たりしているのがわかります。

だからこそ、「立春=2月4日」と思い込まず、「その年によって変わる」と理解しておくのが大事です。


閏年との関係や決まり方のしくみ

立春の日付に影響を与えるものの一つが「閏年(うるうどし)」です。4年に1回訪れる閏年には、2月が1日多い「29日」になります。この閏年の影響で、カレンダー全体が1日ずれるため、立春の日付も前後しやすくなるのです。

さらに、日本で使われている「国立天文台」が発表する「暦要項(れきようこう)」という資料に基づいて、正確な立春の日付が毎年決まります。これは、天文学的な観測によって太陽の位置を正確に測定し、その結果を反映したものです。

このように、立春は「感覚」や「印象」で決まるのではなく、科学的なデータに基づいて、毎年きちんと計算されて決まっているんです。だからこそ、昔から今に至るまで、多くの人が信頼して活用してきたんですね。


過去と未来の立春の日付例

立春は「毎年変わる」と言われても、実際にどれくらい変わっているのか気になりますよね。ここで、過去と未来の立春の日付をいくつか紹介します。

年度立春の日付
2021年2月3日
2022年2月4日
2023年2月4日
2024年2月4日
2025年2月3日
2026年2月4日
2027年2月4日

このように、毎年微妙に変化していることがわかりますね。特に2021年や2025年のように、立春が「2月3日」になる年もあります。こうした情報は、カレンダーや気象庁、国立天文台の公式発表などで確認できます。

また、未来の立春の日付もすでに計算されているため、行事の計画やイベントに活用することもできます。たとえば、節分イベントをいつ開くか、などの参考になりますよ。


立春と節分の深いつながり

「節分」と「立春」は、実はセットで考えられる存在です。節分は「季節を分ける日」という意味があり、本来は年に4回ありますが、現在では「立春の前日」を特に節分として重要視しています。

なぜなら、立春が一年のスタートとされていた時代にとって、その前日はまさに「大晦日」のようなものだったからです。ですから、節分に行う「豆まき」は、旧年の邪気を追い払って、新しい年を清らかな気持ちで迎えるための行事だったわけです。

つまり、節分と立春はセットで「年越し」と「新年」のような役割を果たしているんですね。現代でもこの感覚を大切にすると、季節の移り変わりがより意味のあるものに感じられるかもしれません。


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立春にまつわる習慣や風習

「立春大吉」のお札って何?意味と貼り方

「立春大吉(りっしゅんだいきち)」という言葉を聞いたことはありますか?これは、立春の日に玄関などに貼るお札で、古くから魔除けや厄除けの意味を持つ縁起物として親しまれてきました。

このお札は、文字通り「立春の日に、大きな吉(=幸運)が訪れるように」という願いが込められています。特徴的なのは、縦書きで「立春大吉」と書かれたこの4文字が、左右対称になっていること。つまり、表から見ても裏から見ても同じように見えるのです。

この左右対称のデザインには、「玄関から入ってきた邪気が、お札を見て引き返すように」という意味が込められています。一度入ってきても、お札を見て「まだ中に入ってない」と錯覚して戻ってしまう、というおまじないのような考え方ですね。

貼るタイミングは、立春の朝がベスト。玄関の外側に貼るのが一般的ですが、室内に飾ってもOKです。できれば、家族みんなが見える場所に貼って、一年の無病息災を願いましょう。神社などで配布しているところもありますし、自分で印刷して使っても問題ありません。


縁起のよい食べ物とその由来

立春には、いくつかの縁起のよい食べ物が知られています。節分の豆まきと同じく、健康や幸福を願って食べる風習が残っているのです。代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

まずは「豆」。節分に炒った豆をまくのは有名ですが、立春にはその豆を食べて厄除けをするとされています。「年の数だけ食べる」と言われており、豆を食べることで「魔を滅する=まめ(健康)」につながるという語呂合わせもあります。

次に「鰯(いわし)」。節分の夜には、焼いた鰯の頭をヒイラギの枝に刺して、玄関に飾る風習があります。これは、鬼が嫌う臭いやトゲを利用して、家に邪気が入らないようにするという意味。立春当日には、この鰯を食べて体の中から邪気を払うとも言われます。

さらに、「けんちん汁」や「春野菜の料理」などもおすすめ。これらは冬にたまった体の疲れをリセットし、春に向けて体調を整えるための知恵として根付いています。

食べ物ひとつひとつにも意味があり、それを知って食べることで、より豊かな季節の感じ方ができるでしょう。


神社での厄払い・祈願のおすすめ時期

立春は「一年のスタート」とされる大切な日。そのため、神社にお参りして厄払いをしたり、新しい目標に向けて祈願するにはぴったりのタイミングです。実際、多くの神社では節分と立春の時期に合わせて「厄除け祭」や「星祭(ほしまつり)」といった行事を行っています。

この時期にお祓いや祈願をすることで、心機一転、新しい気持ちで日常をスタートさせることができます。特に厄年に当たる人は、節分から立春の間に厄除けを受けるのが一般的です。

また、「立春朝搾り(りっしゅんあさしぼり)」という縁起のよい日本酒を販売する神社や酒蔵もあります。これは立春の朝に絞ったばかりのお酒で、「新しい年の始まりを祝う縁起物」として人気があります。

神社へのお参りは、朝の清らかな時間帯に行くのがおすすめ。混雑を避けるなら平日がベストです。願いごとは心を込めて一つに絞り、手を合わせて静かに祈りましょう。


立春の過ごし方アイデア集

立春は、何か特別なことをする日ではありませんが、「春の始まり」として気持ちを新たにするには絶好のチャンスです。ここでは、現代のライフスタイルに合った立春の過ごし方をいくつかご紹介します。

まずは「春の目標を立てる」。新年の目標がうまく続いていない…という人も、ここで仕切り直して再スタートを切るのにぴったりのタイミングです。日記や手帳に書いて、見えるところに貼っておくのもおすすめです。

次に、「部屋の模様替えや断捨離」。春に向けて、気分も空間もスッキリさせましょう。不要なものを整理し、明るい色のクッションやお花などを取り入れるだけで、気持ちもリフレッシュできます。

また、「春の食材を使った料理」も立春らしい過ごし方です。菜の花や新ごぼう、ふきのとうなどを使った和食は、体も心も春モードにしてくれます。

最後に、「自然にふれる」。近くの公園を散歩して、日差しや空気の変化を感じるのも立春の楽しみ方のひとつ。スマホを置いて、空を見上げるだけでも新しい季節の訪れを感じられるかもしれません。


現代のライフスタイルに合う取り入れ方

昔ながらの風習に触れるのは素敵なことですが、現代の忙しい生活の中ではなかなか難しいという人も多いですよね。そんな方でも無理なく「立春」を楽しむための取り入れ方を紹介します。

たとえば、朝に1分だけ「深呼吸をしながら窓を開ける」。たったこれだけでも、空気の変化や季節の移ろいを感じることができ、気分がリセットされます。

また、スマホの待ち受け画面やカレンダーに「立春」の文字やイラストを入れておくだけでも、ちょっとした意識の変化につながります。LINEの一言メッセージを「立春スタート!」にするのも◎

さらに、SNSで「#立春」「#立春の過ごし方」などのハッシュタグをチェックしてみましょう。他の人の立春の楽しみ方が参考になるだけでなく、自分も投稿することで、季節感をシェアすることができます。

こうした小さな工夫を取り入れることで、現代のライフスタイルの中でも、自然や季節としっかりつながることができますよ。


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立春と自然・季節の変化との関係

太陽の動きと立春のタイミング

立春は、太陽の動きに基づいて決まる日です。具体的には、太陽が黄経315度の位置に達した瞬間が立春とされます。黄経とは、太陽が1年かけて通る道(黄道)を円に見立てて360度に分けたもので、黄経0度が春分、90度が夏至、180度が秋分、270度が冬至。そして、315度が立春です。

つまり、立春は冬至と春分のちょうど中間地点にあたるというわけです。寒さがピークを迎え、少しずつ日が長くなってくるこの時期に、太陽の動きも「春」に向かって一歩踏み出しているのです。

この太陽の動きは、私たちが体感する季節の変化より少し早く訪れます。そのため、実際にはまだ寒さが厳しい中でも「暦の上では春が始まる」とされるのですね。

自然のリズムに沿って季節を感じると、日常のちょっとした変化にも敏感になります。空の明るさや影の長さ、風のにおいなど、太陽の動きが少しずつ変わることで、自然の様子も確実に春へと近づいているのです。


植物や動物の変化に注目してみよう

立春の頃になると、植物や動物たちにも少しずつ変化が見られます。まだ寒さが残る中でも、自然界は春の準備を始めているのです。

たとえば、庭や公園で見かける梅の花。2月ごろから咲き始める梅は、立春のシンボルのような存在です。香りも良く、「春の訪れ」を感じさせてくれる花の代表です。また、ふきのとうや菜の花などの春の山菜も、この頃から顔を出します。

動物たちも活動を始めます。冬眠していた虫たちが地面から出てきたり、鳥のさえずりがにぎやかになったりするのも、立春を過ぎたあたりからです。とくにウグイスの鳴き声が聞こえると、「春が来たんだなぁ」と実感できますね。

このような自然のサインを見逃さずに暮らすと、毎日の散歩や通学・通勤がちょっと楽しくなります。立春は、そういった「自然を観察する心」を呼び起こしてくれるタイミングでもあるのです。


気象庁の「春一番」との違い

立春と似たタイミングで耳にする言葉に「春一番(はるいちばん)」があります。これは、冬から春にかけて吹く最初の強い南風のこと。気象庁が観測して発表するもので、毎年話題になります。

ただし、春一番と立春はまったく別のものです。立春は太陽の動きに基づく「暦の節目」であるのに対して、春一番は「実際の気象現象」なのです。

春一番が吹くのは、だいたい2月中旬から3月上旬のあいだ。立春を過ぎてからでないと起こらないとされています。つまり、立春は「春の入り口」、春一番は「春の到来を知らせる風」というイメージです。

春一番が吹くと、気温が一時的にグッと上がりますが、その後には「寒の戻り」といってまた寒くなることもあるので注意が必要です。気象と暦の両方を意識することで、季節の変化をより深く感じることができますね。


立春ごろから始まる季節の変わり目

立春を過ぎると、いよいよ季節は「冬から春へ」と移り変わっていきます。日差しが少しずつ明るくなり、日が伸びていくのを感じられるようになるのもこの頃です。

たとえば、朝起きる時間に外がもう明るくなっていることに気づいたり、夕方5時を過ぎてもまだ薄明るいと感じるようになります。こうした変化は、体にも影響を与えます。日照時間が増えると、体内時計が整いやすくなり、気持ちが前向きになるという研究もあるんです。

また、季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期でもあります。特に寒暖差が大きくなるため、服装の調整が必要になります。朝晩は寒いけれど昼間は暖かい…という日は、重ね着が便利です。

自然とともに暮らしてきた日本人にとって、こうした「季節のグラデーション」はとても大切な感覚。立春は、その変化が始まるサインとして、私たちの暮らしにそっと寄り添ってくれているのです。


季節の便りとしての立春の魅力

立春には、手紙やメール、SNSなどで「季節の便り」として挨拶を交わす文化もあります。「立春の候」「春寒のみぎり」などの季語を使って、相手の健康や近況を気づかう文章を書くのは、日本らしい心配りの表れです。

現代ではLINEやメールが主流になりましたが、ちょっとしたメッセージに「今日は立春ですね」と添えるだけでも、相手との距離がぐっと近づくことがあります。ビジネスメールでも、「立春の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」といった一文があると、丁寧で印象の良い文章になります。

また、InstagramやTwitterなどで立春の空や花の写真を投稿し、「#立春 #季節を感じる」などのハッシュタグを付ければ、他の人とも季節感をシェアできます。立春を通して、自然だけでなく人とのつながりも感じられる。そんな日でもあるのです。


子どもと一緒に学ぼう!立春の楽しみ方

子どもに伝えたい「立春」の意味

子どもたちに「立春ってなに?」と聞かれたとき、大人としてわかりやすく答えられるといいですよね。難しく考えず、「暦(こよみ)のうえで春がはじまる日だよ」と伝えるだけでもOKです。まだ寒いけれど、自然の中では少しずつ春が始まっていて、草や木、虫たちが春の準備をしているんだよ、と話すとイメージしやすくなります。

また、立春には「新しいことを始めるチャンス」だということも教えてあげるとよいでしょう。「今日から気持ちを新しくする日だよ」と声をかけるだけでも、子どもたちの中で「立春=スタートの日」というイメージが残ります。

さらに、節分と立春の関係を話題にすると、年の変わり目としての意味も伝えやすくなります。「昨日が節分で、今日は新しい1年のはじまり。鬼を追い払って、福が来る日なんだよ」と伝えると、行事と季節の流れがつながりやすくなりますよ。


手作りカレンダーで季節を感じよう

子どもと一緒に季節を感じる方法としておすすめなのが、「手作りカレンダー」です。立春をきっかけに、1年の二十四節気をまとめたカレンダーを親子で作ってみましょう。

画用紙や折り紙、シールなどを使って、月ごとに季節の名前やイラストを描いたり、季節の行事を書き込んだりすると、とても楽しく学べます。たとえば、立春の部分には「梅の花」「豆まき」「節分」などを描いておくと、自然と関連づけられます。

また、そのカレンダーに毎月の自然の様子や気づいたことを書き込めば、簡単な「季節日記」にもなります。「今日は立春。風が強かったけど、日差しが春っぽかった」など、感じたことを言葉にする練習にもなります。

このようなアクティビティを通じて、子どもたちは「暦」と「自然」がつながっていることを実感できるようになります。家族で一緒に作る時間も、きっとかけがえのない思い出になりますよ。


おうちでできる立春イベントアイデア

立春は特別な準備がなくても、おうちで楽しめるイベントがたくさんあります。たとえば、「立春の朝ごはん」として、縁起のいいメニューを用意してみましょう。白いごはんに梅干しを添えて「春の紅白」、味噌汁に春野菜を加えるだけで、季節の変わり目を感じる食卓になります。

また、「立春おみくじ」もおすすめです。紙に「大吉」「中吉」「吉」「小吉」「福来たる」など、好きな言葉を書いて箱に入れ、家族みんなで引いてみましょう。内容も自由に書けるので、「今週はお手伝いでポイント2倍」などの楽しいメッセージを入れてもOKです。

工作が好きな子には、「立春だるま」や「梅の花モチーフの飾り」など、春をテーマにしたクラフトもおすすめ。100円ショップの材料で簡単に作れますし、飾ることでお部屋も春らしくなります。

このような小さなイベントを通して、「季節を大切にする心」や「行事を楽しむ力」が自然と育っていきます。


絵本や教材で立春を楽しく学ぶ

立春を学ぶのにぴったりなのが、絵本や学習教材です。小さな子どもには、季節の行事をテーマにした絵本がたくさんあります。特に「春がくるよ」「季節の行事えほん」などは、立春や節分といった行事をやさしく解説してくれます。

小学生以上のお子さんには、学習まんがや図鑑スタイルの本がおすすめ。二十四節気を1年を通して紹介している本なら、立春だけでなくその後の「雨水(うすい)」「啓蟄(けいちつ)」なども学べて、自然や暦への興味がどんどん広がります。

また、YouTubeや学習アプリでも、立春や季節について学べるコンテンツが増えてきました。親子で一緒に動画を見ながら、「どうして春なのに寒いの?」など、素朴な疑問に答えてあげるのも良い学びの時間になります。

勉強というよりも「発見のきっかけ」として、こうした教材を活用すると、子どもたちの好奇心も自然と高まりますよ。


季節の変化を体感する家族の工夫

最後に、家族で季節の変化を楽しむ工夫をご紹介します。立春は、「日常の中に季節を感じる感性」を育てる絶好のチャンスです。例えば、家の近くの道や公園で「春さがし散歩」をしてみましょう。梅のつぼみ、鳥の鳴き声、日差しの変化…意識すればたくさんの春が見つかります。

「今日は立春だから、何か春っぽいものを見つけよう」と声をかけるだけでも、子どもの観察力はぐんと伸びます。拾った木の実や落ち葉を持ち帰って、画用紙に貼って「春のコラージュ」を作るのもおすすめです。

また、「お天気カレンダー」を作って、毎日の気温や天気を記録していくと、自然の変化が見える形で残ります。「今日は昨日より暖かかったね」「風が春っぽくなってきたね」といった会話も、親子の絆を深めるきっかけになります。

こうした取り組みは、立春だけでなく1年を通して続けることができ、子どもたちの「季節を感じる力」を育ててくれます。


まとめ

立春は、太陽の動きによって決まる「春の始まり」を告げる大切な日です。毎年2月4日前後に訪れ、暦の上での季節の変わり目を示します。昔の人々にとっては、新しい1年のスタートともされており、節分とセットで厄除けや開運の行事が行われてきました。

立春には「立春大吉」のお札を貼ったり、縁起の良い食べ物を食べたり、神社にお参りして祈願したりと、古くからの風習が今でも受け継がれています。また、太陽の動きや気象、自然の変化を意識することで、立春の意味をより深く理解することができます。

さらに、子どもたちと一緒に立春を楽しむことで、季節の移ろいに気づく感性や、日本の伝統を学ぶきっかけにもなります。難しく考えず、ほんの少し意識を向けるだけで、立春は毎年の生活を豊かにしてくれる「心の節目」になるのです。

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