粉末緑茶は、通常の茶葉を使った緑茶と異なり、簡単に準備できる手軽な飲み物です。水やお湯に粉を混ぜるだけで、すぐに飲むことができます。
この手軽さもあってか、過剰摂取をしたり品質管理に関する懸念がありますが、適量を守れば健康に害はありません。
また、粉末の保存方法や抹茶との違いなどについても、注意点や興味深い情報があります。
この記事では、粉末緑茶の飲み過ぎによるデメリットや保存方法についてご紹介させてもらいます。
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過剰な摂取が健康に害を及ぼす可能性?
健康的な飲料とされる粉末緑茶も、摂取量を守らないと体に不利益をもたらす恐れがあります。
特に、緑茶に含まれるカテキン、カフェイン、シュウ酸などの成分には、適量を意識することが大切です。
粉末緑茶の潜在的な副作用
粉末緑茶に含まれるカテキンには抗菌効果があるものの、過剰摂取すると便秘の原因になったり、鉄の吸収を妨げることがあるため、貧血の人は特に気をつける必要があります。
また、シュウ酸には尿路結石を引き起こすリスクがある為、カフェインはリフレッシュ効果がある一方で、不眠や下痢を引き起こすことがあります。
世界保健機関(WHO)によると、カフェインの1日の摂取量を300mgと定めています。緑茶1カップには約30mgのカフェインが含まれています。
したがって、1日に10カップまでならば安全ですが、コーヒーやウーロン茶など他の飲み物にもカフェインが含まれているため、全体の摂取量に注意が必要です。
カフェインに敏感な場合は、通常の粉末緑茶とカフェインレス緑茶を交互に飲む事をオススメします。
粉末緑茶の保管とダニの問題
粉末緑茶を適切に保管する事はとても大切です。容器に入れておかないと、ダニが繁殖するリスクがあるので、注意が必要です。
ダニが発生しやすい環境は次の通りです。
・温度は20~30度
・湿度は60%~80%
・カーペット、寝具、ソファなどの隠れる場所
・エサはカビや髪の毛、フケ、食べ残しといったタンパク質
キッチンなどでもこれらの条件が揃うことがありますので、保存環境には注意が必要です。
たとえば、お好み焼き粉が冷蔵庫に保管されていてもダニが繁殖することがあるのは、外部環境の湿度や温度、エサが揃っていたからです。
また、透明なビンでの保管は避けるべきです。緑茶に含まれるカテキンは紫外線や活性酸素に反応しやすいため、成分が劣化しやすくなります。
そのため、光を遮ることができ、しっかりと密封できる茶筒などが適しています。
粉末緑茶の酸化特性
緑茶には抗酸化特性がありますが、その反面、茶葉や茶粉末は酸化しやすい性質を持っています。特に、急須に残った茶葉や湿気を帯びた茶粉末は酸化しやすい状態になります。
その為、溶かした後のお茶も、できるだけ早めに飲むことが推奨されます。
ただし、水筒に入れて1日持ち歩くくらいであれば、問題はありません。
携帯する際は、可能な限り低温に保ち、味の変化を最小限に抑えるためにクエン酸やレモン汁を加える事がより効果的です。
粉末緑茶と抹茶の区別
粉末緑茶は、通常の煎茶(ティーバッグの中の茶葉や急須で淹れるための茶葉)を微粉状にしたものです。一方で、抹茶は碾茶(蒸し製緑茶の一種)を細かく粉砕したものとなっています。
煎茶は直射日光の下で育てられ、蒸し、揉み、乾燥させて作られます。これに対し、碾茶は日光を避けて栽培されます。
煎茶は日光に晒されるためカテキンの含有量が多く、一方で抹茶はカテキンが少なめですが、より豊かな旨味を持っています。煎茶は健康面での利点が強調されがちですが、抹茶はその味わいに重点が置かれています。
粉末緑茶のメリットとその適量
これまで粉末緑茶に関する潜在的なデメリットや不利益について触れてきましたが、粉末緑茶には他のお茶の形態とは異なる特有の利点があります。
粉末緑茶は、茶葉を細かく粉砕したもので、そのため茶葉の栄養成分をほぼ全て摂取することができます。
対照的に、急須で淹れるお茶の場合、お茶の成分の約70%が茶殻に残ってしまい、利用されずに捨てられることが多いです。
粉末緑茶は茶葉の成分をほぼ100%摂取できるため、一般的なティーバッグや茶葉よりも有効です。緑茶にはカテキンやビタミンC、ミネラルなどの栄養素が含まれています。
カテキンはポリフェノールの一種であり、脂肪燃焼効果があり、ビタミンCは肌のシミやたるみに対する対策に役立ちます。
また、カテキンは殺菌作用も持ち合わせており、腸内環境の改善や風邪の予防にも効果的です。
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自家製粉末緑茶の作り方
もし余分な茶葉がある場合や、味が好みでなかった茶葉があれば、それを粉末緑茶に変えることができます。
まず、茶葉をお茶挽き器に入れます。
もしお茶挽き器がない場合は、すり鉢を使用することもできます。もし両方が手元にないなら、購入を検討すると良いでしょう。茶葉を器に入れたら、お茶挽き器やすり鉢を使用して粉末状にします。
粉末になったら茶こしで篩います。もしまだ細かくなっていない場合は、もう一度挽きます。
挽き終わったら、お湯か水に溶かして飲む準備が整います。
粉末緑茶の基本的な飲み方とアレンジ方法
粉末緑茶を楽しむ基本的な方法は、1スティック分の粉末を約200~250mlの水またはお湯に入れ、よくかき混ぜるだけです。
冷たい飲み物として楽しみたい場合は、氷を加えると良いでしょう。
ただし、氷を入れるときは、それに合わせて水の量を適宜調整する必要があります。
緑茶ラテの作り方
通常の緑茶に変化を加えたい場合は、緑茶ラテがオススメ。
緑茶ラテのレシピは簡単で、牛乳を電子レンジで温めた後、緑茶の粉末と少しの砂糖を加えてよくかき混ぜます。
さっぱりとした味わいを求める場合は、水を加えてかさ増しすることもできますが、牛乳の量に対して水を多く入れすぎると、緑茶ラテのクリーミーな味わいが薄れてしまうので注意が必要です。
はちみつを加えてお好みの味に
緑茶にはちみつを加えることで、苦味と甘味が絶妙に調和します。はちみつは緑茶を淹れた後に加えると溶けにくいので、先に粉末緑茶とはちみつに少量の水(またはお湯)を加え、よく混ぜて溶かすのがコツです。
また、水を多く加えるとダマになりやすいので注意が必要です。
はちみつがある程度溶けたら、徐々に水を加えていきます。はちみつの量はお好みに応じて調整すると良いでしょう。
緑茶とコーヒーのミックス
粉末緑茶とインスタントコーヒーを混ぜ合わせるだけで、緑茶コーヒーを簡単に作ることができます。この組み合わせにより、コーヒーの香ばしさは少し控えめになり、麦茶やウーロン茶が濃い味わいになるような感覚になります。
ちなみに、栄養素はバランス良く含んでいるようです。
粉末緑茶の利点と注意点のまとめ
粉末緑茶はその手軽さと健康への利益で知られていますが、過剰摂取には注意が必要です。特にカフェインの摂りすぎは健康上の問題を引き起こす可能性がありますし、一部の栄養素の吸収を妨げることもあります。
また、茶粉末を保存する際には、ダニや酸化への対策もしっかりとしておきましょう。
普段の飲み方に飽きてきたら、抹茶ラテなど新しいレシピに挑戦するのも楽しいかもしれませんね。